- 11月16日、子ども文化の集いに参加しました。
0908 利礼地区PTA研究大会の学び
昨日、利尻富士町りぷらで「教育講演会」が開催されました。北海道医療大学心理学部の冨家直明先生による「不登校の予防と支援」と題して、子どものメンタルヘルスについてご講演いただきました。
印象に残った話を5つご紹介します。
1つ目。うつ病は、日照時間の少ない地域ほどよく起こる。日本では北海道。知識や助言を得る施設が少ない場所ほど多いこと。数ヶ月で効果が切れるワクチンと違い、知識は一生もの。我慢をせずに困ったときにはすぐに相談した方がいい。ストレスを回避する知識を若いうちに学んだ方が良い。
2つ目は、「思考が気分を決定する」ということ。起きた事実は1つでも、そこで感じた思考で、気分がポジティブになったりネガティブになったりします。3大否定思考 ①自己に対する否定 ②環境に対する否定 ③将来に対する否定 は、持っていない人に比べて10年間で8倍もの病気発症率の違いがあるそうです。
3つ目は、ストレスになっている原因について。「思考と行動が原因となって事態が悪化していること」。推論の誤り ①自分勝手な思考 ②ネガティブコネクション ③「ねばならない」思考 ④過剰な責任感 という自分で自分を罰する思考を変えて、援助を求める行動に変えると未来が開けるそうです。
4つ目は、原因の聞き方で「子供が救われる」ということ。何かあったとき、原因や理由ばかりを聞くのではなく、「その時の気持ちやどんな考え方をしたのか」を聞くことが、子供の気持ちに寄り添ったアシストアドバイスになるそうです。学校や家庭でも学ぶ価値があると思いました。
5つ目は、望ましい原因の考え方です。好ましくないことが起こった時、たくさんの原因を思いつけるようにする。そしてその中からやる気の出る原因を選ぶ、がいいそうです。買い物で1番先に見たものだけ買うことは誰でも不可能です。いろんな情報いろいろな選択肢があることで、人はよりよい方法を選べる。一人で抱えずに、困ったことをいろいろな考えを持つ人に聞くことで、悩まずよりよい思考と行動に進める、とのことです。そのために、学級や地域の仲間がいるのかも知れませんね。
うつ病は生涯にわたって(風邪や虫歯のように)誰でも発症してしまう病気です。知識とすぐの対処がないとなかなか治らないそうです。気を付けていきましょう。