学校概要

<開校の由来>近年の過疎化・少子化が進み、加えて生徒数減少と校舎も老朽化していた旧沓形中学校、旧仙法志中学校は、生徒の教育活動充実において環境面で不十分さが目立つようになり、平成24年に両中学校を対等合併して、新校舎を建築し、新設中学校を立ち上げることが決まりました。
 平成27年には、場所を利尻町運動公園に隣接する沓形字神居に決定し、教育委員会が中心となって町内の教育関係者、両中学校のPTAで「統合準備委員会」を組織し、学校名、校訓、教育目標、校歌、校章を初めとする大枠の話し合いと、沓形中、仙法志中の両校教職員による教育課程編成の検討を2年間に渡って行いました。平成28年10月29日には仙法志中、11月6日には沓形中で、それぞれ閉校式典が行われ、両地区の中学校が平成29年3月をもって閉校し、平成29年4月より「利尻中学校」がスタート。令和6年度で8年目を迎える比較的新しい学校です。
 利尻中学校は、地域と一体となった学校「コミュニティ・スクール」として学校運営を進めています。校区である沓形小学校・仙法志小学校と一緒に、学校運営協議会を発展させる準備を進めています。3校による小中連携、利尻高校との中高連携による学力向上、令和6年からの小中統一したプラットフォーム(Google workspace)導入による系統的なICT活用力の育成、小中高12年間で子どもたちが未来を担い、生きる力を育む教育活動を展開しています。

 <学校名について> 統合校となる学校名は、沓形・仙法志両地区の願いを大事に、丁寧に検討が進められました。平成27年度に、児童生徒や保護者・地域・教職員から幅広くアンケートを実施し、80点ほどの候補があがりました。統合準備委員会で「利尻中学校」「神居中学校」「共栄中学校」「利尻秀麗中学校」などいくつかの候補が絞り込まれました。平成28年3月、正式に「利尻町立利尻中学校」に決定しました。利尻町唯一の中学校として「利尻中、利中」の名前は、町民・島民をはじめ、管内教育関係者の方々にもなじんでいただいています。

(ちなみに「利尻小学校」は、小樽と交易があった利尻富士町鬼脇地区にある利尻島最古の小学校(明治19年開校)です。児童生徒数減少により同地区の「鬼脇中学校」と小中統合が進められ、諸般の事情により平成30年4月、道内3校目の小中別名「利尻小学校・鬼脇中学校」の併置校となりました。そのため、利尻中学校、利尻高校は利尻町沓形にあり、利尻小学校は利尻富士町鬼脇にあります。)

 

<校訓>■愛郷立志(あいきょうりっし)■ 「統合準備委員会」が組織され、教育委員会から新設中学校の基本理念「利尻を愛し、夢と希望に向けて挑戦する子どもを育てる学校づくり」が示されました。また、保護者・地域から寄せられた願いにも「ふるさとを愛する子どもたち」という声が多数ありました。                以上のことから、これまでの沓形中の校訓「愛郷立志」を、沓形だけでなく利尻町全体のものとして位置づけ、利尻中学校の校訓とすることが決定されました。この校訓の持つ意味合いは以下の通りです。 

 人は誰しも故郷を持つ。そしてあふれるばかりの愛着を抱くものである。郷土から受けた無限の恩恵を思う時、人々は襟を正し少しでも郷土に報恩しようと思う。また、故郷を離れた人々も、心に故郷を大切にしまって、故郷を辱めない人間になろうと励む。故郷を愛する心からの「立志」は純粋で明るい。この「故郷を愛することから教育を前進させていこう」「郷土愛を原点にすえ、各自の希望や理想を拡げていこう」という願いが「愛郷立志」の意味するところである。<平成29年4月1日制定>

<学校教育目標> ■ふるさとを愛し未来を担う生徒の育成■

1)主体的な学びの姿勢をもち社会で活きて働く学力を身につける生徒(知)
2)発信力をもち積極的に人間関係を築ける生徒(徳)
3)高い目標をもち自ら心身を鍛える生徒(体)

<中核的重点:キャリア教育> 
 ◯集団の一員として関わり・学ぶ
 ◯社会で活きて働く学力(処理能力と思考力等)
 ◯「基礎的・汎用的能力」を身につける

【キャリア教育で培う「基礎的・汎用的能力」とは】
(1)人間関係形成・社会形成能力 ~他者の個性を理解する力、他者に働きかける力、コミュニケーションスキル、チームワーク、リーダシップ等
(2)自己理解・自己管理能力 ~自己の役割の理解、前向きに考える力、忍耐力自己の動機付け、ストレスマネジメント、主体的行動等
(3)課題対応能力 ~情報の理解・選択・処理等、 本質の理解、 原因の追及、 課題発見、 計画立案、 実行力、 評価・改善等
(4)キャリアプランニング能力 ~学ぶこと・働くことの意義や役割の理解、 多様性の理解、 将来設計・選択、 行動と改善等